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作品紹介 絵画専攻①

執筆者の写真: 広大美研広大美研

絵画ゼミ所属、小幡安寿佳さんの作品紹介です。


『清澄』

アクリル絵具、ジェッソ、キャンバス

F100号(1300×1620mm)


水の透明性や常に姿が変化し続ける流動性に惹かれ、3年生の絵画の授業で田んぼの水面をモチーフに制作をしました。この時のうまく描けなかった反省をきっかけに、絵画ゼミでは水面そのものをモチーフとした作品を制作し続けています。

こちらの作品は、東広島市の志和を流れる関川を取材し描いた作品です。きらめく夏の日差し、青々と茂る周囲の木々、水底の石が見えるほど澄んだ水などを表現しようと試行錯誤を行いながら制作しました。

緩やかな水流と光の動き、奥行きの表現のため、光と水が対角線上で分かれるような構図にしています。また、水の中のものの明暗や深さを表すために、絵の具の含みをよくすることのできるファイバ―ペーストを下地として利用し、 その後の制作でにじみやぼかしを生み出すことができるようにしました。



『揺蕩う』

アクリル絵具、ジェッソ、キャンバス

F100号(1300×1620mm)


「清澄」と同様に志和の川をモチーフにしていますが、色彩などは三段峡の女夫淵も参考に制作した作品です。揺らめく光のかたちや、前方の光から浅瀬の水底、そして奥にみえる淵へと変化する色彩に特に力を入れました。

構図は、画面右中央から左下部にかけて尾を引く光と画面左中央から右上部にかけて伸びる淵を組み合わせることにより、S字型となるように意識しています。

色彩は浅瀬の部分では砂利の橙色を強く出し、淵の部分では水の深い緑色を効かせるようにしています。また、水中に伝わる光の揺らめきを描き出すために、前方の水面には橙色の中に明るい黄色の線をにじませています。光の部分には主にチタニウムホワイトという色と、メタリックホワイトとゴールドを混ぜた色を使い分けています。メタリックカラーを利用した部分では、見る角度によって明度が変化します。



『流動』

アクリル絵具、ジェッソ、キャンバス

F100号(1620×1300mm)


こちらの作品は初冬の島根県にある玉湯川をモチーフに制作しています。非常に透き通った水質と水底に連なる石が流れによって歪む様に惹かれ、制作しました。

白く抜いた光と水底の岩が透けて見える箇所の対比が効くように、画面中央部で上下に分かれるような構図にしています。

この作品は、特に水中の岩の描写に苦心しました。当初は流れの表現のために横線を重ねたようなタッチで制作していましたが、描写に変化がなく面白みに欠けてしまいました。そこで、「清澄」や「揺蕩う」のように、にじみとぼかしを活かした箇所と鋭いエッジの岩の歪みを織り交ぜることで、透明感と水の流れを表現しようとしました。


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