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執筆者の写真広大美研

作品紹介 工芸専攻②

工芸ゼミ所属、山口真依さんの作品紹介です。



『さとうにあまい』

陶土

Φ160×H125、Φ115×H95、Φ100×H190(mm)


これらの作品を置くことで,さとうのように甘い空間を過ごせるようにとの思いで作りました。見所はいっちんと白タルクマットの釉薬です。いっちんとは泥漿や釉薬によって盛り上げて線文を表す装飾技法です。

このシリーズのいっちんは花や丸で可愛らしさを表現し,艶のない真っ白な釉薬で砂糖のようなファンシーさを表現しています。



『PM2-JUNO-』

陶土

Φ200×H110、Φ115×H95、Φ130×H130(mm)


作品名は午後2時のように暖かさを感じ幸せになれる作品という意味を込めました。上信楽粘土に透明釉をかけているので土味がよくわかり,上信楽の暖かな色合いやきめ細やかさから滑らかな質感を感じられると思います。また,すべてにいっちんを施しており,個性の出る作品にしました。特に気に入っているのは球状の作品です。球体を歪みなく成型するのはなかなか難しく何度も練習しました。球体の上から円状にふたつくり抜くことでより丸というものを感じられるようにしました。以前から「丸」は暖かさを感じると考えており拘って作りました。表面にラスター彩を施し,キラキラが美しい作品です。



『짠!』

陶土

Φ90×H90、Φ90×H90、Φ90×H90、Φ150×H80、Φ70×H80、

Φ140×H70、Φ130×H70、Φ130×H70、Φ120×H70(mm)


抹茶茶碗,煎茶茶碗,マグカップの三種の飲み物を入れる器を作りました。好きな器でみんなで乾杯しようという意味を込めて韓国語で乾杯(乾杯の音)を意味する「짠」という作品名にしました。茶陶は日本の陶芸の発展に欠かせない存在なので,様々な種類の茶陶を制作したいと思いました。抹茶茶碗はポテッとした手に馴染みやすい形を,煎茶茶碗は高台を狭くしてスッとした形に,マグカップは現代的で個性のある形にしました。形は似ていても釉薬や粘土,装飾で印象が変わる面白い作品となりました。



『唯我独尊』

陶土

Φ150×H100、Φ130×H150、Φ80×H150、Φ70×H120、Φ200×H80、

Φ170×H120、Φ105×H70、Φ120×H120(mm)


これらは私の拘りが詰まった作品を集めました。オンリーワン,我が道を行くという意味でこの名前にしました。いっちんシリーズ,青海波シリーズ,砂糖ラスター彩シリーズです。各々の作品に拘りがあるのですべて説明したいのですが,今回は特にお気に入りの香炉について説明しようと思います。香炉は工程が多く手間暇のかかる作品で愛着が湧きます。この香炉は蓮根がモチーフとなっており側面のいっちんは蓮の花を,蓋は蓮根の輪切りをイメージしています。なかなか見ない香炉に仕上がり私の個性が表れていると思います。白タルクマットとラスター彩を施すことでラグジュアリーな凛とした作品にしました。




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