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執筆者の写真広大美研

2021制作展 作品紹介【彫刻専攻②】

今年度もコロナ禍で移動が制限される中で、より多くの方に当コース主催の制作展をご鑑賞いただけるよう、ブログ形式で有志の作品をご紹介します。

彫刻専攻・学部4年生の上馬場一花さんの作品です。






《花嫁−綿帽子−》bride-wataboushi-

石膏/H900×W550×D450


【作者コメント】

本作品は婚姻の儀に花嫁が着用する綿帽子をモチーフに制作しました。嫁の着用する白色には、「嫁ぎ先のどんな色にも染まる」という意味があります。

女性が結婚により背負わされた「妻として」「母として」の役割を疑問視する一方で、私にとって結婚は憧れのライフイベントでもあります。この相反する感情を作品に落とし込みました。

本来顔があるべきところは空洞にし、影が落ちるようにしました。眩しい白色は希望や期待を、綿帽子の中に落ちる影には未来への不安感を表しています。






《花嫁−角隠し−》bride-tsunokakushi-

石膏/H600×W600×D700


【作者コメント】

本作品は婚姻の儀で花嫁が着用する角隠しをモチーフに制作しました。角隠しには、「怒りの象徴である角(つの)を隠すことによって、従順で淑やかな妻になる」という意味があ

ります。

角隠しは実際のサイズよりもかなり大きく作りました。また、装飾や形を簡略化することで洗練されたフォルムを目指し、白の魅力を引き出せるよう努力しました。



上馬場さん自身の結婚観・ジェンダー観も反映されている今回の作品。 本来は布である帽子を重厚感のある石膏で表現することにより、結婚における決断の重さをも感じさせるようです。


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