今年度もコロナ禍で移動が制限される中で、より多くの方に当コース主催の制作展をご鑑賞いただけるよう、ブログ形式で有志の作品をご紹介します。
デザイン専攻・学部4年生の飯間朱音さんの作品です。
《Freedom of Choice 1》
マット紙/B1
【作者コメント】
女性のビジネスシーンにおいて、社会通念上パンプスやヒールの着用が強制されている状況を、ビジュアル・コピー両面から、不特定多数の人に対し問題提起するグラフィックデザイン表現を試みた。
制作過程において、自分自身の表現したいストレートな表現と、多数の賛同を得やすい表現とのダブルスタンダードに直面した。
本作ではこの課題を受け、直接的なモチーフを採用することでテーマの持つ力を弱めず、さらにモチーフを抽象化しポップな色調で統一することで、受け入れられやすさにも考慮している。
《Freedom of Choice 2》
マット紙/B1
【作者コメント】
⽣き⽅やライフスタイルが多様化する現代でも、旧来からのジェンダーロールに則った「結婚し、⼦どもを⽣み育てる」という幸せの形を、周囲や社会から期待されることは少なくない。とりわけ⼥性は「妊娠する」という⾝体機能上、その責任が重くのしかかる側⾯もある。
キャリアを優先したいという価値観は、本来は性別を問わず自由に持てるものだ。しかし女性であるが故に、自らの選択が尊重されない現状が存在する。
本作では、そうした当事者の苦悩、葛藤をグラフィックデザインで表現している。
話題にすることに抵抗感を持たれがちな、ジェンダー問題について取り上げたポスター。
まずは鋭くも鮮やかなビジュアル面での表現により訴求し、テーマについて考えるきっかけ作りを目指しています。
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